ボリビアの首都ラパスを巡る

ボリビアの首都ラパスを巡る　（ボリビア）

世界一の高地にある不思議な首都

ラパスの中心部からエル・アルト（高所にある町）へと運行されているロープウェイ。

ボリビアの首都ラパスは標高4000ｍの高所に広がる大平原であるアルティプラーノにぽっかりとあいた巨大な穴の中に作られた町です。穴の底に位置する中心部は標高3600ｍほどで、酸素量は0ｍと比べて3分の2程度しかありません。このため、旅行者には高山病になる人が多いのです。

町の中心、標高の低い場所には政府の建物やビジネス街、高級住宅街がありますが、高いところに行くほど貧しい人たちが多くなります。こじんまりした首都ですが、スペイン植民地時代の古い町並みと、先住民の文化が混じり合ったラテンアメリカ独特の雰囲気を色濃く残していて、歩くと面白いものがたくさん見つかります。

ラパス中心部の地図

ラパスの空港はエル・アルトにあり、街の中心部まで車で30～40分ほど。ただし、道路の渋滞がかなり激しいため1時間以上かかることもよくある。空港と街の中心部はミニバンが結んでいる。慣れると安くて便利だが、はじめはタクシーを使ったほうが安心だ。空港ビルの出入り口に待っているちゃんとしたタクシーを使うことが重要。料金はラパスの中心まで10USドル程度。

標高4000mの国際空港

ボリビアの首都ラパスに日本から行くには、米国とペルーの2回飛行機を乗り継ぎ、合計約30時間ちょっとかかります。特にリマでの乗り換えは、夜中の待ち時間が6時間以上もあるため、ラパスに着いたときには疲れのピーク。空港ですぐ感じたのは、言いようのない息苦しさです。ラパスは標高3600m程ですが、空港があるエル・アルトは4000ｍに達します。空気が地上の3分の2程度で、高地に弱い人は高山病を発症します。

着いた日の夜、高山病の症状が徐々に表れ始めました。ベッドに入ると、頭痛がして、眠れません。我慢していると、ますますひどくなる感じがしたので、頭痛薬を飲んでみました。すると、痛みが治まり、眠ることができました。軽い症状だったので、これくらいで済んだのでしょう。高山病予防のため、多くのホテルではコカ茶を用意していて、自由に飲めるのですが、即効性はあまり期待できないと思います。症状がきつい場合は、薬局に行けば専用の薬があります。ボリビアやペルーでは高山病をソロッチと言いますので、「パラ・ソロッチ」と言えば、買えるはずです。

観光の中心・サガルナガ通り周辺

ラパスは古い時代の中南米の風情が今も残る面白い町です。見所としては、大きく分けて2つあります。一つは、街の中心であり観光の中心でもあるムリリョ広場周辺と観光客が集まるサガルナガ通り周辺。もう一つは、サガルナガ通りの上の方に広がっている庶民街と市場です。

まずは、サガルナガ通りにむかいましょう。この辺の観光の中心となっているのが、メイン通りに面して建つサン・フランシスコ寺院(上写真)です。1549年に建てられたという伝統ある教会ですが、現在の建物は17世紀の再建です。教会前の広場には、観光客や物売りなど大勢の人がいつも行き来しており、賑やかです。

サン･フランシスコ教会の横から南西に伸びる細い坂道が、ラパスで最も有名なサガルナガ通りです。ホテル、レストラン、土産物屋、旅行会社などが軒を連ねており、常に観光客で賑わっています。

サガルナガ通りの土産物屋はこんな感じの個人商店が多い。

周辺の通りには土産物屋が集まっています。

夜のサガルナガ通りは味わいがありますね。この辺りの治安は比較的いいのですが、旅行者は狙われやすいので注意は必要です。

ラパスの中心・ムリリョ広場周辺

街の中心であるムリリョ広場はサン･フランシスコ寺院から東に歩いて10分ほどのところにあります。広場に面して、カテドラル（後方の建物）や大統領官邸などもあり、政治の中心地といえます。日曜日などは、広場で催し物をやっていることがあります。この時は、軍楽隊の演奏に合わせて男女のペアが伝統的な踊りを披露していました。