メキシコには紀元前から15世紀にかけて様々な古代文明が栄え、高度な都市文化の花を咲かせました。それに続くスペイン統治時代には銀鉱山の開発などが盛んに行われ、現在も残る数多くのコロニアル都市を作り上げたのです。 そして、1900年代初頭に世界に先駆けて革命を成し遂げた後は、世界的なレベルの絵画や文学作品、芸術的な建築などを生み出し、文化面で著しい進歩を遂げました。メキシコシティは、こうした歴史が凝縮された巨大な都市です。ゆっくりと時間をかけて見ていくと、陽気で親切な人々との触れ合いを含めた多くの感動的な体験をすることができるはずです。
まずは、メキシコシティの中心部から散歩を始めましょう。
かつて、アステカ帝国の中心地であったこの場所(ソカロ広場)には、かつては数多くのピラミッド神殿が立ち並び、アステカの様々な神々の像が並んでいました。ここにやってきたスペイン人たちは神殿を破壊してその上にキリスト教の聖堂カテドラル(写真奥)や、植民地支配の役所などの建築群を作り上げたのです。
メキシコシティの人たちが日曜日になると舟遊びにやってくるのがソチミルコです。メキシコシティはもともとテスココという巨大な湖に建設されたアステカ帝国の首都でした。スペイン人たちは都を破壊し、その上に自分たちの町を築きましたが、町が拡大していくにつれて湖は姿を消して行き、今では当時の面影を残すのはここソチミルコだけになったのです。ここでは、古代文明の農法が今でも行われていて、川の泥を盛って作った畑を使うチナンパ農法を見ることができます。