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コスタリカを代表する自然保護区がモンテベルデ。多様な動植物を育む美しい熱帯雲霧林が広がるが、天気が悪い日が多く、自然を楽しむのも楽ではない。ただ、コスタリカの中では観光化が進んでいる人気の地域であるため、宿泊施設やレストランなどが充実しており、首都サンホセからのバスによるアクセスも比較的しやすい利点もある。

 

モンテベルデ自然保護区周辺図

 

モンテベルデの玄関口サンタ・エレーナへ

モンテベルデに行くには、コスタリカのサンホセから長距離バスでサンタ・エレーナという町まで行くのが一般的だが、太平洋岸沿いにあるプンタ・アレーナスという街からローカルバスで行くこともできる。サンホセから出ている長距離バスとは異なり、ローカルバスは道沿いの停留所ごとに客を拾ってゆっくり走る。途中からは険しい山道になり、未舗装の坂道を昇るために、スピードが極端に遅くなる。3時間半かけて、ようやくモンテベルデの玄関口サンタ・エレーナの町に到着した。

深い山の中の道をバスは走る。


山の中にひっそりと佇むサンタ・エレーナの町。


標高が高く気温が低い町

サンタ・エレーナの町は標高が高いために気温が低く、特に朝晩は冷え込む。私が滞在した2月の中旬には風が猛烈に吹いていた。町は小さいが、観光客向けのホテルやレストランがたくさんある。値段は高めだが、モンテベルデ目当ての欧米の観光客がほとんどだから仕方がない。

町中にある自然の木を利用してツリーハウスのようにしたレストラン。


レストランで魚介のパスタとミックスジュースを頼んだ。たっぷりの魚介が入ったパスタは美味しかった。支払いは1万1000コロン=2400円くらいだった。

モンテベルデ自然保護区へ

モンテベルデ自然保護区まではサンタ・エレーナの町からローカルバスで30分ほど。宿泊したホテルの前がバスの出発場所になっていて、朝7時半発のバスに乗り込んだ。空を見ると暗い雲が覆っており、いまにも雨が降り出しそうな感じだった。

2月のコスタリカは一応、乾季なのだが、標高1500mほどのこの辺りは季節に関係なく年中雨が降るようだ。常に雲がかかり、霧のような雨が降っているため、熱帯雲霧林と呼ばれる。ちなみに、モンテベルデの年間平均降雨量は3000mmで、東京の倍になる。

停留所に停まっているバス。左の建物はホテル(安宿)。


8時過ぎに保護区の入り口に到着。シーズンオフのせいもあり、あまり人は多くない。20ドルの入場料を払って、遊歩道を進んだ。


自然保護区内を歩く

雲霧林の中を歩くルート(Sendero)は何本もあるが、なるべく人が少ない道を選び、まずは入り口の北にある滝に向かった。様々な木が鬱蒼と生い茂る密林のため、ほとんど鳥など見えないし、動物もいそうな感じがしない。ひたすら、薄暗い森を歩き、約40分で滝に到着した。

散策路は細く、時々、ガイドと数人の客が道を塞いで鳥などを探している。


小さな滝だが、密林に囲まれて神秘的な感じはする。


よく見ると植物も美しい。


散策路周辺にはたくさんの巨木がそそり立っている。


吊り橋へ

次は、保護区の南側中心部にある「吊り橋」に向かうことにした。アップダウンがある山中のルートだが人が多く、ガイド連れのグループと頻繁にすれ違う。この辺りから、いよいよ雨が降り始めたが、まだ、生い茂る木の葉が滴を遮っていて、濡れる心配はあまりない。ただ、アッブダウンがある泥道は歩きにくく、坂道で足が滑るため、少し焦った。

滝から1時間ちょっとで、吊り橋に着いたが、雨は強くなる一方。雲霧ではなく、本格的な降りになった。

アッブダウンがある坂道は足が滑るため少し怖い。


雨の中、吊り橋に着いた。


吊り橋を渡る

吊り橋は鉄製で、長さ30mほどある。密林を高い所から見られるようになっているのだが、雨のため人影はまばら。渡れるのは一度に10人という橋は、しっかりしていて、あまり揺れない。ただ、遮るものがないので、雨が容赦なく降り注ぐ。雨と霧に包まれた周囲の景色はいいのだが、とても、ゆっくり見ていられなかった。

密林を抜け、吊り橋を渡る。


バタフライガーデンへ行く

雨が降りやみそうもないので、橋を渡ったところで散策を中止することにした。これなら11時に出る帰りのバスに間に合うのだ。ここまで来ながら、約2時間という短時間の散策で終了するのは惜しい気はするが、雨が止みそうもないので仕方ない。

その代わり、この地域に棲む美しい蝶を見たいと思い、町の近くにある「バタフライガーデン」に行ってみることにした。ここには小さな熱帯植物の温室がいくつかあり、美しいモルフォ蝶や透明の羽をもつ蝶など数種類の蝶が飛んでいるのを見ることができるのだ。

雨のため散策を中止。


青く輝く美しい羽を持つモルフォ蝶だが、止まっていると蛾みたい。羽の模様は身を守るために蛇の擬態(横にして見ると分かる)になっているのだ。


羽が透明になっている珍しい蝶も見れた。


この蝶の羽も透明になっている。ちなみに、ここには夏の時期にはヘラクレス・オオカブトムシもいるそうだ。


モンテベルデへの行き方

コスタリカの首都サンホセからモンテベルデの玄関口であるサンタ・エレーナまで直行バスで4〜5時間ほど。バスによってかかる時間がかなり違うので現地で確認してほしい。その他、太平洋岸沿いにあるプンタ・アレーナスという町まで行き、そこからローカルバスで行くこともできる。ローカルバスはゆっくり走るし、ひどい山道を通るため、この区間だけで3時間半かかる。




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