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古都オアハカを散歩する (メキシコ)

国旗
オアハカ

華やかな伝統文化を色濃く残す街

オアハカの町
街の中心部で行われた結婚式のパレード。花婿と花嫁が踊りながら通りを進む。

オアハカは、スペイン植民地時代の古い町並みが残るメキシコ南東部の主要都市です。コロニアル様式の古い町並みはメキシコには数多くありますが、オアハカはその規模と美しさで群を抜いているといえます。また、メキシコの古代史においても、オアハカ周辺はミシュテカ、サポテカといった独特の古代文明が栄えた重要な地域です。メキシコの伝統文化がいまだに色濃く残る土地柄と他に類を見ない古代文明の名残りがあいまって、訪れる多くの観光客を魅了しています。

オアハカ中心部地図

オアハカ地図
メキシコシティからの1等バスは地図上の1等バスターミナルに着く。サントドミンゴ教会までここから歩いて15〜20分、カテドラルまでは30分程度。ホテルはエル・ジャノ公園周辺と、ベニト・ファレス市場周辺に多い。安ホテルを探すなら市場周辺がいい。

 

ソカロからアルカラ通り

ソカロに面したレストランのテラス席でランチ

オアハカは、人口50万人以上を有する、メキシコでは中規模の街です。中心部は歩いて十分に回れる程度で、コンパクトにまとまっています。カテドラルに隣接した中央公園ソカロは樹木が生い茂り、木陰のベンチで休みながらアイスクリームなどを食べることもできます。周囲にはオープンテラスのレストランが並び、コーヒーやビールを飲む人の姿が一日中絶えません。巨大都市メキシコシティでは考えられない、のんびりした光景です。

昼時にソカロに面したレストランに入り、ランチを頼みました。内容はサラダ、トマトソースの肉団子にライスの付け合わせ、パンとトルティーヤ、飲み物はオルチャータといった組み合わせでした。食事の最中に向かいに流しのマリンバ奏者が来て、音楽の演奏をしてくれました。もちろんチップを払いますが、マリアッチ楽団などに音楽を頼むのとは違い心遣い程度で大丈夫です。


オアハカ観光のメイン通りはソカロとサント・ドミンゴ教会を結ぶ遊歩道であるアルカラ通りです。ここには、土産物屋、レストラン、ホテルなどが並んでおり、いつも大勢の観光客で賑わっています。


アルカラ通りで賑やかなパレードが行われていたのですが、見ると結婚式の行列でした。カラフルな民族衣装を着た人が大勢参加していました。


オアハカの民族衣装はカラフルできれいです。


アルカラ通り近辺の町並みも美しいです。カトリックの教会もメキシコらしい色彩になっています。


アルカラ通りは夜になるとコロニアル建築がライトアップされて綺麗です。歩道には手作りの民芸品を並べて売る人が大勢現れます。


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サントドミンゴ教会

通りの北に位置するサント・ドミンゴ教会は、外から見ると普通の教会ですが、内部にはウルトラバロックとも称される手の込んだ装飾が施されています。


教会内部のウルトラバロックと称される装飾です。スペイン本国の教会も内部の装飾はかなり派手ですが、メキシコの教会の装飾はそれを上回ります。このため、バロックを超えるという意味でウルトラバロックという名が付いたようです。


隣接する旧修道院は建物を利用したオアハカ地方博物館になっています。ここには、オアハカ近郊の遺跡モンテ・アルバンの出土品などが展示されているのですが、修道院の回廊からはサボテンが生えたメキシコらしい庭園を望むことができます。


博物館の展示品です。


名物料理

サント・ドミンゴ教会の近くには地元の料理を提供するレストランが多くあります。写真は有名な郷土料理の店ですが、街角にこうした小さな店が結構あるので探してみると面白いです。


オアハカはグルメ・シティとしても知られています。有名な食べ物には、日本にもある裂けるチーズのルーツといわれるオアハカチーズや大きなトルティーヤに様々な具材を乗せたトラジューダなどがあります。そして、オアハカの郷土料理として有名なのが写真のモレ・ネグロです。鶏肉にかけるソースにチョコレートを使ったもので、辛くない黒カレーといった感じの深い味わいがくせになります。


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オアハカ近郊の見どころ

モンテアルバン地図
オアハカ近郊の見所で外せないのはモンテ・アルバン遺跡でしょう。ここは街に近いためバスで簡単にアクセスできます。もう一つのミトラ遺跡はオアハカから約40kmあり、アクセスがあまりよくありません。そこで、途中のサンタ・マリア・デル・トゥーレやミトラの先にあるイエルベ・エル・アグアなどを回るツアーに参加すると効率的に見学できると思います。


モンテ・アルバン遺跡

モンテアルバン遺跡

モンテアルバンは、オアハカ近郊の山の頂上を切り開いて造られたサポテカ族の古代遺跡です。遺跡は、グラン・プラサと呼ばれる大きな広場を中心とし、その周囲に神殿などの建築物がいくつも並ぶ大規模なものです。

モンテアルバン行きのバスは街の中心部にある市場の近くにあるターミナルから1時間に1本ほど出ており、遺跡までは約30〜40分で行くことができます。


ピラミッド型神殿が並んでいるグラン・プラザの西側。その後ろにはオアハカ盆地が見えます。この景色を見るだけでもここに来る価値があります。


ミトラ遺跡

ミトラは、紀元300〜400年ころにサポテカ族により建設が始まったとされる古代遺跡です。小規模な遺跡ですが、建造物壁面の幾何学模様が美しく、一見の価値ありです。

  ミトラ行きのバスは2等バスターミナルから出ていますが、遺跡のあるミトラの町はオアハカから40kmほどと少し距離があります。

宮殿の出入り口の上部にある幾何学模様。オアハカ土産の絨毯などにこの模様が使われています。


イエルベ・エル・アグア

イエルベ・エル・アグア
オアハカ近郊の大自然の中にある不思議な景観がイエルベ・エル・アグアです。谷を見下ろす崖の上に緑色の水をたたえた円形のプールがあるのですが、これは人工物ではなく、ここに湧き出すカルシウム分を多量に含んだ水によって形作られた自然のプールなのです。


噴出する水に含まれる石灰分が崖に付着して固まり、凍った滝のように見える面白い光景です。


エル・トゥーレ

ミトラに行く途中、サンタ・マリア・デル・トゥーレという街の中心にある教会の庭に生えているのが「エル・トゥーレの木」です。ギネスで世界一太い木と認定されているそうで、幹の太さは36mちょっとあるということですが、どこを測るかでかなり差が出るようで45mという記録もあるそうです。


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